2010年02月13日

シベリアのモミの木

シベリアのモミの木
安全性が低くはないのはユーザーにとって嬉しいですよ

化粧品メーカーであるポーラが、シベリアのモミの木に、優れた美白効果を示す成分がある事を発見しました。
その成分に改変を加えたものがルシノールです。
1998年に美白成分として、厚生労働省の医薬部外品の認可をうけました。
「ルシノール」とは、開発を手がけたポーラのエントリー商標になってきます。
一般名(科学名)は「4-n-ブチルレゾルシノール」といいます。
このため、他社の美白化粧品の成分表には「4-n-ブチルレゾルシノール」と表記している場合が有ります。

紫外線による刺激を肌がうけると、メラノサイトという細胞内で、チロシンという物質とチロシナーゼという酵素が結びつき、メラニン色素が生成されます。
チロシンとチロシナーゼは、カギとカギ穴のような関係に例える事もでき、チロシナーゼというカギ穴に、チロシンというカギがピッタリと合うようになっています。
ルシノールは、カギ穴であるチロシナーゼにピッタリと合う構造をもち、チロシナーゼと結合する事でチロシンとチロシナーゼの結合を妨げ、メラニンの生成を阻害します。
このかんがえ方を、ルシノールを開発したポーラでは「メラニンロック機能」と呼んでいます。

酵素チロシナーゼのはたらきを阻害する成分は、アルブチンなどの他の美白成分にもふくまれていますが、ルシノールはごく微量で作用し、チロシナーゼ活性阻害効果は、アルブチンの数万倍とも言われています。
そのうえ、肌への影響が少なく、ハイドロキノンと同様の程度の美白効果がありながら、安全性が低くはないともいわれています。